独学で台湾中国語を身に付けるための効率的な勉強方法6つのヒント。
独学で台湾中国語(台湾華語)の勉強をしている人は多いかと思います。独学で台湾中国語(台湾華語)の勉強することは、自分のペースで慌てることなくできたり、教室に通う費用を節約できたりというメリットもあります。必要に迫られていない限り、趣味の範囲であれば、適宜台湾と関係する人と交流をしながら独学で勉強することは、ある意味理にかなっているといえます。
一方で、独学にはデメリットもあります。それは独学であるがゆえに、その勉強方法を間違ってしまい、たいへん非効率な勉強方法になっしまうということでしょう。一人でやっているわけですので、誰もあなたの勉強方法について意見をしてくれる人はいません。独学での台湾中国語(台湾華語)の勉強方法には、注意を払う必要があります。
そこで、私、メロディが考える「独学で台湾中国語(台湾華語)を身に付けるための効率的な勉強方法6つのヒント」をご紹介します。
1.文法で基礎固めをする。
私はホームページやメール講座などあらゆるところで、「文法ばかりにとらわれない。」
「文法ではなく、体でおぼえるもの。」と言っていますが、文法は重要でない、といっているわけではありません。
語学力の基礎を構築するために文法は重要な要素です。特に、独学で勉強するときは、文法は勉強しやすいというのもあります。独学というと、机に向かってテキストと向かい合わせで勉強する時間が多くなると思いますので、必然的に文法の勉強する比率が多くなると言えるでしょう。そうであれば、徹底的に文法の基礎を鍛えるという勉強方法をお勧めします。
文法の基礎ができていれば、応用は簡単にできるようになります。ひとつの決まった文法形式から、場面にあわせて新しい言い回しができるようになるからです。
テキストと向かい合ってコツコツと文法をやることは大変地道な作業ですが、その見返りとして文法の基礎がしっかりと身につく勉強方法と言えます。独学で台湾中国語(台湾華語)勉強する際は、文法の基礎をしっかりと固めるような学習計画を立ててみましょう。
2.ネイティブと会話して中国語に慣れる。
先ほど、独学で台湾中国語(台湾華語)を勉強する場合、机に向かっている時間が長くなってしまうと言いましたが、さすがにずっと机に向かっているのでは台湾中国語(台湾華語)の上達にも限界があります。出来る限り外に出て、ネイティブと話をする機会を持つ勉強方法が非常に大切になってきます。
Michael Lombardo と Robert Eichingerが1996年に発表した70/20/10モデルというものがあります。
これは、優秀なマネージャーは、
70%は仕事経験から
20%は他人から
10%はセミナーや書籍から
学んでいるというものです。
これを言語学的に置き換えてみると、
優秀な台湾中国語(台湾華語)学習者は、
70%はネイティブとの会話から
20%は他人のアドバイスから、
10%はセミナーやテキストから、
学んでいる、ということになると思います。
やっぱりネイティブと積極的に会話をして、体で中国語を身に付けることが、中国語習得には必要なんです。
但し、ここで注意すべき点があります。それは、ただ単にネイティブと話をしても、中国語のレッスンではない限り、あなたの中国語の間違いを指摘してくれない、ということです。
もしあなたが、外国人と日本語で話をして、相手が日本語の助詞の使い方が間違っていたからと言って、いちいち「その日本語違うよ。」と指摘しますか?
相手が言っている意味が分かれば、特に指摘はしないんじゃないでしょうか?台湾人も同じです。ネイティブと話すことで、中国語を話すことに慣れることができますが、決して中国語が上達するとは限らない、ということを覚えておきましょう。
3.音声メディアをフル活用する。
中国語と他の外国語の勉強において決定的に異なるのは、「発音」と言っていいでしょう。中国語の発音は、他の外国と言比べ物にならないほど重要な意味を持ちます。私は地球上のすべての言語を勉強したわけではありませんが、発音のちょっとした違いで意味が大きく変わってしまう言語は、中国語ぐらいではないかと思います。それほど中国語の発音は特殊で、初級の段階でしっかりと身につけておかなければ、どんなに文法力や語彙力があっても、ネイティブとコミニュケーションを取る事はできません。
例えば、英語でわからない単語があった場合、辞書でその単語を調べて、その通り発音すれば、基本的に英語のネイティブスピーカーには通じるのではないでしょうか。一方で、中国語の場合は、辞書のピンイン、四声を見て発音してみても、なかなか最初は正確に発音することができないはずです。私の場合でも、中国語の辞書を見ながら発音してくれる日本人の方が何人かいらっしゃいますが、彼らが辞書の通り発音しても私は理解できないことが多いのです。
そのため、独学で台湾中国語を勉強するには、間違った発音で覚えてしまわないように充分注意する必要があります。市販の中国語単語テキストを購入する場合は、必ずCDのような音声メディアが付属されているテキストを選びましょう。ピンインと四声だけが文字で書いてあるテキストでは、それを覚えたところで、リーディングとライティングの役に立ってもスピーキングやヒアリングの役には全く立ちません。
4.単語は書いて覚える。
中国語の会話力を伸ばすうえで、語彙力は非常に重要になってきます。どんなに文法を知っていても語彙力がなければ、話すことも相手の話を理解することもできません。単語の覚え方として、私がお薦めするのは、とにかくノートに書いて書いて書きまくる、と言うことです。書きながらCDで音声を聞いて発音もするようにしましょう。ひとつひとつの単語を丁寧に見て、聞いて、話して、書く、ことを繰り返していくことで、その単語が初めてあなたのものとなります。
下の画像は、私の生徒さんが以前使っていた単語用ノートです。綺麗に書く必要も全くありません。聞いた言葉をとにかく話しながら書いて覚えていくのです。あなたも是非この勉強方法を試してみてくださいね。
単語を覚える上でもう一つ重要なことがあります。
それは単語を一回で覚えただけではすぐに忘れてしまうと言う事です。単語は、「覚えて忘れる。」を繰り返すことで徐々に体に染み付いていくものです。一回ですべてを覚えてしまおう、なんて虫のいい話は考えないでくださいね。語学に王道はありません。少しずつ地道に覚えていくことで、単語が身に付くということを肝に命じておきましょう。
5.TOCFLなどの中国語検定試験を受ける。
独学で台湾中国語を勉強している人たちにとって、TOCFLなどの中国語検定試験を受ける事は大切なことです。台湾中国語の勉強の目的は、台湾人とコミニュケーションを取れる中国語を身につけることであって、TOCFLなどの中国語検定試験で良いスコアを取ることではありません。しかし、独学で台湾中国語勉強している人たちにとっては、これらの中国語検定試験を利用した勉強方法は有効なんです。
その理由として、これらの中国語検定試験のテキストは、学習者を正しい方向に勉強させるような設計がされていることが多いためです。
ちょっと言い方が難しいかもしれませんが、例えば、あなたが台湾中国語の歌や台湾中国語のドラマを見て独学で勉強していた場合、それが本当に役に立つフレーズである保証はどこにもありません。特に歌詞を覚えたところで、それがどれだけ台湾人とのコミニュケーションに応用できるかと言うのは疑問です。
そう考えると、TOCFLなどの中国語検定試験は、言語学の専門家が学習者に正しい中国語を身につけて欲しいために作っている試験問題ですから、その対策をするという事は、中国語を身につけるために正しい方法で勉強をしているということになります。
6.正しいテキストを正しく使う。
独学で必要なのはやっぱり正しいテキストを使うということでしょう。私がお薦めするのはNHKのテレビ中国語会話、ラジオ中国語会話のテキストです。これは4月から翌年の3月まで1年の期間でNHKで放送されています。4月は初級から始まり徐々にレベルがアップして翌年の3月には中級レベルまでなっていくという構成になっています。テキストの作成者も中国語の専門家で中国語学習者に配慮したテキスト設計になっていると私は感じます。ただし使用している文字は中国大陸で使っている簡体字で、フレーズや単語も台湾と言うよりは中国大陸で使われている表現が多いのが特徴です。簡体字であっても、中国人がよく使用するフレーズであっても、基本的に台湾人は理解できますのでコミニュケーションには問題はありませんが、気になる人は注意が必要です。
まとめ
独学で台湾中国語を勉強するためには、勉強方法に充分注意しなければたいへん非効率な勉強になってしまいます。メロディがお薦めする独学での勉強方法は以下の6つです。
1.文法で基礎固めをする。
2.ネイティブと会話して中国語に慣れる。
3.音声メディアをフル活用する。
4.単語は書いて覚える。
5.TOCFLなどの中国語検定試験を受ける。
6.正しいテキストを正しく使う。